社員インタビュー

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Our Volunteer Activity Story 「ボランティアは、もっとカジュアルでいい。」詳しく見る
Our Volunteer Support Story 「障がいのある子どもたちに、最高の夏の思い出を。」詳しく見る

新入社員の研修プログラムにボランティア体験を再設定

ボランティアに対する目からうろこの新たな認識。

実は、「ボランティア」という言葉にあまりいい印象を持っていませんでした。いま思えば、それは中学生の時に経験した、初めてのボランティアが原因だったようです。
お年寄りのからだを拭いたり、排尿や排便のお手伝いをしたり、初めてにしては介護ヘルパーさながらの、ハードなボランティアだったことも事実です。それだけにお年寄りのちょっとしたわがままにも「こんなにやってあげているのに…」という気持ちが働いてしまいました。私自身、左手に障がいを持っていて、ケアを受ける側の立場も少なからず理解できていたはずなのに。
以来、ボランティアをやる人の中に「やってあげている⇒自分だけが満足」といった部分が少しでも見えると、どうしても偽善的に感じてしまい、自分自身も同じように見えるのではないかと、一歩を踏み出すことができずにいました。しかし、JJCCのお話を聞いた時、自分が興味を持ってできること、自分で楽しみながらできることが、結果誰かのためになっているという点に新鮮な感動を覚えたのです。

ボランティア体験を新入社員の研修プログラムに。

ジョンソン・エンド・ジョンソンには、2013年に中途入社して、現在は人事部の人材開発グループに在籍しています。
社員を対象としたさまざまなプログラムを企画・運営するセクションですが、入社して間もない私に任されたのは、なんと新卒新入社員の研修担当という大役。私なりに何かよりよい試みはできないかと考えた時、思いついたのが新入社員の研修でボランティア活動を通じて、
ジョンソン・エンド・ジョンソンへの理解を深めてもらうことでした。もともと研修プログラムにはさまざまなものがありますが、これなら地域貢献を企業の責任と位置づけているジョンソン・エンド・ジョンソンの価値観をよりダイレクトに理解してもらえると思ったのです。もちろん、何ごとも自分で経験し、理解していなければ、それを人に課すことはできません。
そこで実際に自分でボランティアをしながら、受け入れ先となる認定特定非営利活動法人「ファミリーハウス」の方々に、企画から実施にいたるまでさまざまな相談に乗っていただきました。

難病の子どもと家族の宿泊施設のお掃除ボランティア。

ファミリーハウスとは、小児がんなど難病の子どもと家族のために、経済的負担をかけずに安心・安全に滞在できる場所、そして気軽に悩みを話せる場所を提供する団体です。
私が研修プログラムとして考えたのは、ファミリーハウスの宿泊施設のお掃除ボランティア。難病の子どもを抱える家族が泊まる施設なので、ただ掃除をすれば済むというわけにはいきません。居室の拭き掃除はもちろん、トイレ、ガラス窓、クローゼットまで、細部にわたる丁寧な掃除が求められます。
そこで、研修の約2週間前にランチセッションを設け、施設の設立背景への理解を通じて参加する際の心構えが持てるよう配慮しました。研修の実施場所は、亀戸にある全20室というファミリーハウスの中でも比較的規模の大きな宿泊施設。当日は新入社員を4つのグループにわけ、ゲストルームを中心にエントランスやキッチン、リビングルームなどの各エリアをローテーションする形で進めました。掃除の合間には団体の理事の方が施設を案内してくださるとともに、施設を利用するご家族の思いやエピソードなどを話してくださったのも大きな意味があったと思っています。

普段目の届かないところも丁寧に掃除をします。

研修に参加した新入社員。充実感にあふれています。

より自然な行為としてボランティアができる企業風土。

前職ではデザイン関係に携わっていたので、イベントのチラシのデザインなどもお手伝いしています。
左:日本補助犬協会とのイベント
右:東北物産品を買って復興支援

新入社員の皆さんからは、「自分がした仕事の先に誰がいるのか、どんな思いを抱いているのかをより身近に感じられた」といった感想や、「今回の体験を契機に、これからも続けていきたい」という希望が数多く寄せられました。私としては、これをきっかけにボランティアとどう関わっていくべきかを考え、自らの成長に結びつけてもらえたら、と思っています。
実のところボランティアは、行動に移すまでよほどの気持ちがないとできないものだと思います。
でも、ジョンソン・エンド・ジョンソンでなら、ボランティア休暇とか、ボランティア月間とか、自分が「やります」と手さえ挙げれば、肩ひじ張ることなく、よりカジュアルな行為として活動できる。考えてみれば、会社がこうした環境を提供してくれているのは、すごいことではないでしょうか。
ジョンソン・エンド・ジョンソンならではの社会貢献に対する価値観が、新入社員一人ひとりの心にしっかりと刻まれ、カンパニーの一員としての自覚につながることを願っています。

延べ700名以上もの手足が不自由な子どもたちと過ごした夏

満たされない思いでいた学生時代。
そんな中で出会った学生ボランティアの募集広告がはじまりだった。

「学生ボランティア募集!5泊6日、山中湖で自然を満喫!無料!」…。
年の瀬も押し迫った12月、講義の合間に図書室で新聞をめくる岡村の目に飛び込んできたのは、「手足の不自由な子どものキャンプ」に参加する学生ボランティアの募集広告だった。
募集していたのは、「社会福祉法人日本肢体不自由児協会」。生まれつき、または出産時の障がい、あるいは幼い時の病気や事故などによって、手や足、背骨などの運動機能に不自由がある子どもたちとその家族を支援し、社会を啓発し、子どもたちが最も恵まれた環境にいられるようさまざまな事業を行っている団体である。
当時の岡村は、大学で福祉システム工学部の学生として、からだの筋肉の動きを補助するサポートロボットなどについて学んでいた。しかし、講義を受けていてもそれが何にどう生かせるかという明確なイメージを描けずにいた。「実際に人と触れ合ってみて、これが本当に必要なことなのか、身をもって経験したいというのが、そもそもこのボランティアに参加するきっかけでした」と岡村は当時を振り返る。本当の意味で学生生活が充実していたら、この記事に目を留めていなかったかもしれないのだ。
一方で、「場所は、東京YMCAの山中湖センター。キャンプが好きだったので、ちょっとこれ、得したかもっていう気持ちも強かったですけどね(笑)」と学生らしい正直な当時の胸の内を明かす。

打ちのめされた傷心の1年目から一転。
トイレランキング第1位という結果に込められた子どもたちの「信頼」。

上:初めてキャンプに参加した夏の岡村。座り込む姿に何となく生気がない。
下:翌年夏の岡村。はじける笑顔に自信があふれている。

そんな学生特有の甘い考えにのぼせていた岡村の思いは、厳しい現実の前に完全に打ちのめされることになる。はじめは、「多少戸惑うことはあっても、自分なら何とかできるだろう」と高をくくっていた。
しかし、実際には現場に行っても、何もできない自分がいたのだ。きびきびと作業をこなし、子どもたちの世話をする先輩ボランティアの姿が大きく見える。
さらに追い打ちをかけたのは、子どもたちの評価だ。子どもたちは、正直である。手助けしてくれそうなお兄さんやお姉さんをみんな慕ってくる。当然、何もできない岡村の周りには子どもたちがいない。
「誰も話しかけてくれず、何もできずに5泊6日、ただただ寝食を共にしたというだけでしたね」。キャンプが終わった直後は、「もう二度とボランティアなんてやるもんか」と思ったという。
そんな岡村の気持ちをつなぎとめるきっかけとなったのが、学生ボランティアと子どもたちが再び会する「振り返りの会」でのある子どものひと言だった。キャンプ中は、子どもたちはボランティアスタッフを、敬称をつけないキャンプネームで呼ぶ。「くりりん」「チャルメラ」「ポンタ」など、学生ボランティアは子どもたちが覚えやすそうなキャンプネームを自分で考えてつけるのだ。

「私のキャンプネームは『ヘレン』でしたが、どうせ誰も憶えていないだろうと思っていました。すると振り返りの会で、ある子どもが、『ヘレン、おトイレ』と話しかけてきてくれたんです」。
名前を憶えていてくれたこと、自分を仲間として受け入れてくれていたこと。その時の感動は、岡村に新たな、そしてさらに高いモチベーションをもたらした。
翌年のキャンプ。そこには、前年とは打って変わって、子どもたちと積極的に触れ合う岡村の姿があった。学生ボランティアの間には、「キャンプ中、子どもたちからトイレをお願いされた回数」を競う「トイレランキング」というものがある。それは、ある意味で子どもたちからの「信頼の証」といってもいいだろう。
その年、岡村はトイレランキングの第1位に輝いた。

できるだけ多くの子どもたちをキャンプへ。
キャンプの企画から研修、実施にいたるまで、運営スタッフとして活動する現在。

初めて「手足の不自由な子どものキャンプ」に参加してから13年。岡村は現在も運営スタッフとしてこのボランティア活動に関わっている。
キャンプの企画から実施までを簡単に説明すると、1〜2月にその年の研修日程およびカリキュラムを決定し、2〜3月に学生ボランティアの募集計画を立案、3〜4月に募集と面接、さらに5〜8月の3カ月間で研修を行い、キャンプ当日を迎える、という流れになる。その中で最も神経を使うのが、学生ボランティアの募集だという。
キャンプは、約90名の学生ボランティアおよび運営スタッフ、約60名の子どもたち、合わせて約150名の規模で実施される。キャンプでは子どもたちのケアに万全の備えと対応が求められるので、どうしても適切なスタッフ数を確保する必要があるのだ。

募集告知は、新聞への広告掲載(岡村自身はこれがきっかけとなった)をはじめ、チラシ、ホームページ、フェイスブックといったソーシャルネットワークなど、「できる限り多くの子どもたちを参加させてあげたい」との思いで広く展開している。しかし、募集に一番有効なのは「口コミ」なのだという。看護学校や医学部の学生、一般学生などさまざまだが、その多くが先輩などから“熱い思い”を受け継いで応募してくる。それだけに参加希望者のモチベーションは全体的に高い。
また、3 カ月にわたる研修は、運営スタッフによる「リーダー研修」および「現地トレーニング」で構成されている。
ここで学生ボランティアたちは、片マヒ・四肢マヒの医学理解や障がいの症状などの知識とともに、車いすの座らせ方、衣類の着脱介助、食事介助、排せつ介助などを習得し、子どもたちの症状に合わせた対応をひと通り学ぶ。さらにレクリエーションの進め方では、体操のお兄さん顔負けの笑顔も習得しなければならない。
このような過程を経て、ようやくこのキャンプに関わるすべての人の“思い”が結実するのだ。その甲斐あって、いまでは参加を希望する子どもたちも年々増加している。

子どもたちの嬉しい変化に支えられて、これまでも、これからも。
自然体のボランティア活動は続く。

「手足の不自由な子どものキャンプ」一行。学生ボランティア約90名、子どもたちが60名と総勢150名ほどの大所帯になる。

ここ数年、岡村は学生ボランティアに対して、「人への興味の希薄さ」という危惧を感じるという。例えば、手足の不自由な子どもたちは、本人が尿意をもよおしてから出てしまうまでの時間が短いことがある。この場合、大切なのは子どもたちの表情を見ながら、的確にトイレを促す声掛けをすることだ。それが行き届かないことで、お漏らしをしてしまったら、その子どもにとって楽しいはずのキャンプが悲しい思い出になってしまう。

「子どもたちをお預かりしている以上は、ちゃんと思い出を提供する責任がある。学生ボランティアにそこまで、とは思いますが、そのきっかけとなる観察力、人に対する興味を少しでも意識してほしいですね」と岡村は話す。
普段自由に外を出歩くことのできない子どもたちにとって、このキャンプは単なるキャンプ以上の意味を持っている。それは、キャンプに参加した子どもたちの変化で知ることができる。「自分で脱いだ洋服を、自分で洗濯機に入れるようになった」「身の回りのことをなるべく自分でするように努力している」など、自分ですることへの意欲の向上によって、自分でできることの幅が広がってくる。
そして、やがて子どもたちは、いま、自分が何をしたいかを素直に表現するようになるのだ。
そんな子どもたち一人ひとりの嬉しい変化に支えられて、岡村の13年間にわたるボランティア活動があったといっても過言ではない。「仕事もする。家庭もある。子どもも2人いる。そんな中で、できることをできる時にする。ワークライフバランスをしっかりと考えて、これからも自然体で続けていきたいと思っています」。
第三の責任を掲げて、社員の活動を積極的に支えるジョンソン・エンド・ジョンソンの企業風土は、岡村のこれからの活動を後押しする大きな力となるだろう。

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